サムネの後方の男性がラクロです。
伊吹武彦訳なので、けっこう古い?
書簡形式の小説。ヨン様の「スキャンダル」という映画もあったねえ。
よ~く練られた構成美が立体的に見えてくる作品。
(ああ、何かでマインドマップみたいに作りたいw)
すべて書簡で、それをどのように配置するか、どの書簡を【抜く】か、など、書くところと書かないところを考えて、それぞれの視点や態度や立場や関係性〔がそれぞれ変化していく様子〕を各書簡の文体の違いに細心の注意を払いながら複合的に重層的に見えてくるように布石していった、棋譜のような作品。
81と85が暴露された手紙の用で、この世界の世間的にはここから始まるのだろう。
私的に圧巻なのは171
しかし、手紙から見えてくる御年84歳のローズモンド夫人が一番の人格者で心身ともに健全で、そしてキーなのかなと。メルトイユ夫人や、ましてやヴァルモンなどではなく。
いや、すごい。
女心を女キャラクターにここまで語らせて、〔たぶん〕全然違和感がない。男心は語らずに、「女から見た」男心を語っているけれども。
なお、日本考古学最大のスキャンダル「神の手」周辺についても読んでます。
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